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ロシアの皇帝モストボイの今は……
プルシェンコとアイスホッケー!?
text by
篠崎直也Naoya Shinozaki
photograph byUNIPHOTO PRESS
posted2018/06/05 17:00
1990年代後半から2000年代前半にかけてセルタの中盤を司ったモストボイ。引退後の人生も数奇だ。
「足でパックを蹴りたいと思う時が」
サッカーの現場からやや離れた立場にいるモストボイが、現在最も熱を入れているのがアイスホッケーだ。幼い頃にサッカーと並行して親しみ、現役引退後は友人たちと楽しむ程度だったが、昨年セミプロレベルと言えるモスクワの「ノチナヤ・リーガ」への参戦を表明。
「レジャヌィエ・ボルキ(氷の狼)」の一員として、フィギュアスケートのエフゲニー・プルシェンコと共にアイスホッケーデビューを飾り、氷上で2人の「皇帝」による豪華なコンビが生まれた。
「もちろん足でパックを蹴りたいと思うことはあるし、実際にそうなってしまう時もある。自分はサッカー選手で、いつもサッカーのことは気にしている。でもプレーするなら今はサッカーよりもホッケーだね」
ポジションはサッカー時代とは正反対のディフェンス。今季はファイナル進出をあと一歩のところで逃し、悔しさを滲ませた。
「来年こそはすべてを自分たちで掴み取る。ファイナルは誰にも渡さないね」
子供に戻ったような笑顔で来季への意気込みを語るサッカー界の「皇帝」は、心から楽しめる第2の人生を見つけたようだ。