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メンバー、布陣、呼び方に西野流。
最大の迷いどころはやはり2シャドー。
posted2018/06/01 13:00
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
Takuya Sugiyama
NumberWeb担当デスク(以下、デスク)「ワールドカップのメンバー発表って、何かが起こるんじゃないかとこっちも緊張して見るんだけど、今回ばかりはサプライズはなかったね」
二宮「ガーナ戦で26人に絞られていたとはいえ(青山敏弘はケガのため離脱)、予備登録に入っている中島翔哉、久保裕也らが入ってくる可能性もゼロではありませんでしたからね」
デスク「サプライズ招集もそうだけど、ケガ明けの香川、岡崎の状況次第ではサプライズ落選があるかもしれなかった。ガーナ戦で使われていなかった乾もケガの回復が気になっていたところ。みんなメドが立ったということなんだろうね」
二宮「一言で表現するなら“経験重視”のメンバーですよね。ハリルジャパンの経験、五輪を含めた世界の経験、そしてワールドカップの経験。そのうえでコンディション、現状のパフォーマンスを把握し、23人に絞った形だと思います」
一番迷ったのはおそらく井手口。
デスク「その最後に挙げたワールドカップの経験が、大きいような気がしたね。経験者は約半数の11人。西野監督はワールドカップ初采配になるわけだし、経験ある選手を頼りにしたいと考えてもおかしくはない。平均年齢は過去最高の28.17歳だというから、若手の勢いよりも優先順位は上だったのかな。ただ、ガーナ戦に出場した選手で外れたのは井手口のみ。ちょっとびっくりしたけど」
二宮「そこは迷った一番のポイントだったかもしれませんね。レオネサで出場機会に恵まれていない井手口のプレーを確かめたくて、残り15分で起用したんだと思います。井手口の落選によって3-4-2-1のシステムに当てはめていくとボランチが一枚足りなくなりますが、守備で複数のポジションをこなせる遠藤を想定しているんだと思います」
デスク「ユーティリティータイプは持っておきたいだろうから、遠藤を当確と見る向きは多かった。ガーナ戦のメンバー発表でも、呼べなかった今野のことを西野監督は非常に残念がっていたしね」
二宮「攻撃のユーティリティータイプは原口。ガーナ戦では右のウイングバックで起用され、高い順応性を見せていました。ここのポジションも一枚足りないので、原口がこなせるのは大きいと思います」