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西野ジャパンになっての雰囲気は?
合宿中の選手たちに聞いてみた。
posted2018/05/30 07:00
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph by
Kiichi Matsumoto
ロシアW杯前最後の国内合宿が始まって約10日が経つ。それぞれのクラブでのスケジュールに合わせて選手が徐々に合流し、25日には26人全員が揃って、いよいよといったところである。
言うまでもないが、今合宿の注目ポイントは監督交代から初めての合宿、西野ジャパンの始動だということだ。西野朗監督が欧州に面談に行ったり、記者会見を実施したとはいえ、実際に動く選手たちに何かを指揮してきたわけではない。つまり、この合宿でようやく目に見えるチーム作りがスタートしたのだ。
監督が交代したことで何が変わったのか。まず初日に驚いたのは、報道陣の数だ。日大アメフト問題をはじめ、他競技の情報に押されて露出はさほど多くないようだが、それでも初日練習では報道受付に行列ができた。
これは、始動すること自体への注目だけでなさそうだ。これまで練習のほとんどは冒頭15分のみ公開で大半が非公開だったのが、日によっては全面公開に切り替わったためでもある。
ボールを持った練習を見ることで、報道陣も試合を想定できる。冒頭15分のジョギングとストレッチを見ただけでは、“顔色が良いな”という程度のことしかわからないので、全面的な公開練習は取材側にはありがたいところだ。
今回はあえて隠さずオープンに。
また、これまでは一般には完全に非公開だったのだが、今回はあえて隠さずオープンにしている。練習会場を訪れた観客が声援を送り、選手たちも手をあげて応えるようなシーンが見られた。見られながらの練習には賛否あるのかもしれないが、チームと観客双方に、嬉しい面もあるのではないかと思う。
選手たちの様子も明るく活気があるように見えた。これまでの静かで厳しさが張りつめた様子とは少々違う。
理由は監督が交代したからというだけでなく、まだ調整段階ということもあるだろう。それぞれが臨んだリーグ戦での疲労を抜き、コンディションを整える時期ということだ。「学生のサークルみたい」と揶揄する人もいたほど、ワイワイした空気感があるのだが、それもピーキングを考えた上で、初戦の6月19日までずっとこうだと言うことではないだろう。おそらく公開練習も今後減っていくはずだ。