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鈴鹿GP契約満了、30回目の岐路。
アメリカで複数開催の来年は?
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2018/05/20 17:00
人数が減ったとはいえ、世界でも指折りに熱心な鈴鹿のファン。30回目の鈴鹿GPに朗報は届くだろうか。
日本GP開催の交渉が難航している。
そして、ベッテル。
「高速コーナーが連続するあのセクター1を駆け抜けるのは最高の気分。限界ギリギリで攻めていくあの感覚は、ほかのサーキットでは味わえない。レーシングドライバーというのは、こういうコースを走るために生まれてきたんだとさえ思える完璧なコースレイアウトだ」
その鈴鹿で、今年の3月に開催されたモータースポーツファン感謝デー。鈴鹿サーキットを所有するモビリティランドの山下晋社長は、'19年以降の日本GPの開催に関する交渉が難航していることを明かした。
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F1はスポーツであると同時に、1イベント数十億円もかかる興行でもある。情熱だけで続けられるほど甘くはない。
鈴鹿で初めて日本GPが行われた'87年の観客数は22万2000人で、最も多かったのが'06年の36万1000人だった。しかし、その後年々観客数が減少し、昨年はわずか13万7000人にとどまった。
10月5日から開催される今年の日本GP。鈴鹿で開催される30回目の日本GPは、いま岐路に立たされている。