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皐月賞で好走のジェネラーレウーノ。
驚異の粘りを生む圧倒的ポテンシャル。 

text by

平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

PROFILE

photograph byKeiji Ishikawa

posted2018/04/25 07:30

皐月賞で好走のジェネラーレウーノ。驚異の粘りを生む圧倒的ポテンシャル。<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa

上位人気馬が総崩れになった皐月賞では、8番人気の3着。ダービーが世代内での本当の格付けになる気配だ。

走る気を出すための対処法が効いた。

 レース間隔を約3カ月空け、10月28日に走った未勝利戦はスタートを決めるとそのまま逃げ切り勝ち。続く葉牡丹賞、そして重賞初挑戦となった京成杯でも先行力を武器に連勝してみせた。

「レースへ行っても走る気を出すように色々考えて対処しました。例えばチークピーシズ(後方の視界を遮る馬具)もその1つで、充分に効果が見られます」

 パドックだけ装着しているパシュファイアもその一環かと問うと、それにはかぶりを振る。

「あれはイライラする面があるのでそれを抑えるため、です」

 たしかにパドックでは発汗が目立ったりと、少々ピリピリした面があるのかと推察できる。

「装鞍所からカリカリしてしまいます。だから少しでも落ち着いてくれる様、手を打ったのです」

 京成杯の後は皐月賞まで約3カ月、間隔を開けた。怪我などで仕方なく開いたのではないのだが、果たして調整過程はどうだったのか。難しい面はなかったのだろうか……。

「使おうと思えば使える状態だったけど、ダービーでピークに持っていくためにあえて間を開けました。その上で皐月賞の最終追い切りは、3頭併せの真ん中に入れてプレッシャーをかけるなど、考えて行いました」

皐月賞は展開が予想外。

 その結果、皐月賞前日には「お?!」と感じるくらい良くなったと言う。

「当日は馬場が少し渋って(稍重発表)、好枠(10番枠)を引けて、そこまでは望んでいた通りに行きました。

 ただ、レース前に予想していた『逃げたい馬を行かせて、離れたところで先行できる形』にはなりませんでした」

 戦前から逃げる構えをみせていたアイトーンを行かせるところまでは思惑通りだった。しかし、大外16番枠から出たジュンヴァルロも譲る姿勢をみせなかったため、ジェネラーレウーノを含めた3頭が雁行状態。4番手以下を大きく離して先行争いを演じる形となってしまった。

【次ページ】 厳しい展開だが「よくあんなに粘れた」。

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