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バスケ界の“レジェンド”大神雄子。
現役最後の勇姿を絶対に見逃すな!
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byYusuke Nakanishi/AFLO SPORT
posted2018/03/15 08:00
21歳という若さでアテネ五輪に出場した大神雄子。アンテロープスで有終の美を飾れるか?
17日(土)から始まるプレーオフへ。
昨年6月11日、自身のSNSで2017-'18シーズン限りの引退を表明。
同10月のWリーグ開幕会見でも改めて「今季限りの引退」を宣言した。そこには、「口にすることでモチベーションに変わる」という考えがあった。
シーズン中はキャプテンとしてチームを牽引した。シーズン終盤の2月にはドナルド・ベックヘッドコーチが家族の事情で退団するという激震が走ったが、大神のリーダーシップでチームの一体感が揺らぐことはなかった。
残すは8チームによるトーナメント形式のプレーオフだ。
3月17、18日に準々決勝、同24日に準決勝、そして25日に決勝が行なわれる。
大神がプレーするのは最大であと3試合。しかし、表情に寂しさは感じられない。
「引退することは悪いことではありませんからね。その覚悟はできています。
もちろん、ずっとやってきたことなので『卒業』は寂しいですが、次にやることはたくさんある。自分に『卒業おめでとう』と言えるように、1日1日を大切にしたい。
これ(現役生活)がすべてではないと思うと、これからの人生にワクワクしています」
夢は、代表HCとしての五輪出場!
引退後の人生設計は昨年10月の時点ですでにできていた。
指導者になり、将来的には日本代表ヘッドコーチとして五輪に再び出ること。
'04年アテネ五輪に出場し、世界最高峰の大会の厳しさも楽しさも分かっている大神にとって、もう一度目指したい場所が、五輪の舞台なのだ。
シーズン前に現役生活は今季限りと発表していたことで、シーズン中は多くの人から声を掛けられたという。
「ラスト、頑張ってくださいと言ってくれる人もいれば、やめないでくださいと言ってくれる人もいました。まだまだやれるじゃないかとおっしゃってくださる人もいます。
自分が今回、発信させていただいたことで、人のとらえ方はいろいろあると感じました。人間はそれぞれ。それもいいなと思いました」