猛牛のささやきBACK NUMBER
フォークと菅野智之直伝スライダー。
オリ近藤大亮は“変化球の男”だ!
posted2018/03/08 10:30
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Kyodo News
「今年は変化球投手になります」
プロ3年目を迎えたオリックスの近藤大亮はそう言って笑った。
昨年はリリーフとして一軍に定着し、シーズン後半は勝ちパターンの主に7回を任されるようになった。11月には若手主体の侍ジャパンにも選出された。
近藤の魅力は150km超の力のあるストレート。どんな場面でも臆することなくまっすぐを投げ込み、打者をねじ伏せる姿は爽快だった。
その近藤の「変化球投手になります」宣言、半分は冗談だ。
しかし半分は本気である。
2月の宮崎キャンプ終盤、紅白戦でストレートを打たれることがあっても、「大丈夫です。今年は武器がありますから」と自信をのぞかせた。
「去年は僕、刀1本で頑張ってたんで」
その武器の1つがフォークだ。
「今年はフォークが決まり出しました。まぁ、まっすぐ主体なのはたぶん変わらないと思いますけど、去年は僕、刀1本で頑張ってたんで。今年は短刀とか、いろいろ武器を備えて勝負しようかなと」
昨年までもフォークはあったが、勝負所で自信を持って使えるだけの精度はなかったと言う。
「あまり感覚がつかめていなくて、投げてみないとわからない状態でした。使えるときは使えるけど、それではバッターからしたらあまり怖くないじゃないですか。でも今年は使えます。
去年はほぼまっすぐでの三振でしたから、今年は相手バッターも完全にまっすぐをはってくると思うんで、その裏をかければ、また三振も取れるかなと。やっぱり自分にとっては三振が理想なんでね。奪三振率を上げたいですね」