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「眼鏡先輩」も人気の秘密は訛り?
韓国カーリングブームの実態を探る。 

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吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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photograph byGetty Images

posted2018/03/08 11:00

「眼鏡先輩」も人気の秘密は訛り?韓国カーリングブームの実態を探る。<Number Web> photograph by Getty Images

日本のスキップ藤澤五月が、メガネを外すときれいだと絶賛したという報道も出る人気ぶり。

試合中の厳しい表情と、試合後の微笑み。

 日本のテレビでも多く報じられた、眼鏡姿のキリッとしたリーダーシップだ。韓国ではこれは「厳・謹・真」と評されている。厳格、謹厳、真摯の略だ。

 なぜ、そんなに厳格かつ無表情でいられるのか。大会中、韓国メディアも気にかけるところだった。2月19日、第6戦の対スウェーデン後に本人にずばりこの点を聞いている。答えはこうだった。

「試合中、鏡で自分の顔を見たことがないのでよく分かりません。ふだん、知人たちは私に『緊張したらはっきりと表情が変わる。そしてそれが最後まで続く』と言います。状況に合ったショットをすることだけを考え、集中しているので変化がないのだと思います」

 これについて、2月23日の『スポーツ京郷』はこう評している。

「試合の際には『ロボット説』が出回るほどの一貫性のあるカリスマ性を発揮し、試合後には可愛い微笑みとハートマークのジェスチャーで視聴者を面食らわせている」

 ギャップもまた彼女の魅力。試合中の緊迫したシーンで、チームメイト間で慶尚北道の訛り丸出しで喋っているシーンがマイクで拾われ、これもまた人気を呼んだ。

 今年1月、韓国銀行が発表した「企業の景況判断指数(BSI)」では中小企業の体感景気が13カ月ぶりの最低水準となった。のみならず、韓国にとってソチ五輪以降は暗い話題が続いた4年間だった。'14年のセウォル号沈没事故、'17年の朴槿恵大統領の大スキャンダルなどだ。

 そんななか、「少女時代から仲が続く、田舎娘たちの快挙」と「ギャップ」のほっこり感に社会が熱狂している。その象徴として「眼鏡先輩」がいる。大人気にはそういった構図がある。

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