ブンデスリーガ蹴球白書BACK NUMBER
酒井高徳は名門で不可欠の存在だ。
監督交代もキャプテン継続の理由。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2018/02/24 07:00
香川とも激しいマッチアップを繰り広げた酒井。コンスタントに出場機会を得ている。
リーダーシップを体現する男。
そもそも酒井がHSVに加入したのは、シュツットガルト時代の恩師だったラバディアがいたからだった。そのラバディアが職を追われたあとに、酒井はキャプテンを任されたのも因縁めいているのだが。
どんな監督のもとでも試合に出続け、リーダーシップとプロフェッショナリズムを評価される。ゴールやアシストとは違って一見わかりづらいが、異国の地で高く評価されているのが酒井なのだ。
Jリーグが開幕して25年が経ち、数多くの選手がヨーロッパに渡った。ビッグクラブでタイトルを獲得した選手はいたし、多くのゴールを決めてヒーローになった選手もいた。ただ、これだけ異なる指揮官からキャプテンを任された選手はいない。
時代によってサッカーの流行は変わる。走るスタイルであったり、パスをつなぎきるスタイルがもてはやされる。
でも、いつの時代にも変わらず、求められることがある。それはリーダーシップであり、プロフェッショナリズムである。それを体現しているのが酒井高徳なのだ。