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40歳間近の俊輔が語る「衰え」。
メッシと、昔の自分と、今の自分。 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byGetty Images

posted2018/02/18 09:00

40歳間近の俊輔が語る「衰え」。メッシと、昔の自分と、今の自分。<Number Web> photograph by Getty Images

ジュビロ磐田への移籍は驚きだったが、あっという間にチームの中心になったこともそれ以上の衝撃だった。

名波監督のマネジメントにも視線を注ぐ。

 目を向けているのは自分ばかりではない。

 小川航基、上原力也、荒木大吾、松本昌也、藤川虎太朗、針谷岳晃、伊藤洋輝といったジュビロの若手がどう伸びているか、どうアドバイスすればいいか。指導者目線で考えることも多くなった。

 そして名波浩監督の存在だ。「名波さんは選手個々の先を考えつつ、チームづくりしていると感じる。いろいろと勉強になっている」とそのマネジメントにも視線を注ぐ。

「自分の考えに選手を当てはめようとするタイプの監督さんじゃない。フォーメーションを変えたりするのも、代表やどこに行っても通用するように『サッカー選手として伸びていけよ』っていうのが名波さんの発想だから」

 自分に、チームメイトに、監督に。全方位にアンテナを張り続ける日々は、若いころよりもより濃密だ。やることはいっぱいある。むしろ時間は足りないぐらい。このフル回転感が、「衰え」を寄せつけない。

 40歳のゲームメイカーは世界広しと言えども、なかなかいない。

 最近で言えば、昨年11月にアンドレア・ピルロが38歳で引退した。「10番」つながりならば、生年月日がまったく一緒のフアン・ロマン・リケルメは3年前、36歳でスパイクを脱いだ。ジネディーヌ・ジダンに至っては、34歳で現役を終えている。

「40歳になると言っても、少しでも成長できるようにやるだけだから」

 そう言って夕食の会場に入っていった。

 部屋に戻ったら、またメッシの映像を見るに決まっている。

『中村俊輔 サッカー覚書』特設ページ

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『中村俊輔 サッカー覚書』

39歳にしてピッチ内外で存在感を発揮し続ける中村俊輔が、国内外のクラブや日本代表での経験とサッカーの技術論、戦術論、30代から40代に向けてのアスリートとしての生き方を明かす。

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