話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
新生マリノスの真ん中に天野純。
「何かやりそうな選手になりたい」
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byGetty Images
posted2018/02/06 11:00
2017年にマリノスの主力に定着した天野純。以前から技術には定評があったが、強さも身に付け始めている。
齋藤、マルティノスが移籍した攻撃がやはり問題。
練習を見ていて、気になるのはやはり攻撃面だ。齋藤学、マルティノスが揃って移籍したことで、新入団選手とともに再構築が求められる。
「痛いですよね。なんだかんだ前線で違いを作ってくれたのはマルちゃんと学くんだった。今年のサイドはウーゴ、イッペイ(シノヅカ)、テル(仲川輝人)、そこに新しく祐樹(大津)君、ユン(イルロク)が入って、そこに自分がどうかかわるか、ですね。
今のところ左サイドでユンと一緒にプレーする時間が長いので、そこはちょっとフィットしてきてますよ。ユンは中に入って仕事をしたいタイプなので、自分とうまく入れ替わりながらプレーできると面白い。左サイドバックの山(山中亮輔)、匠(下平)くんといい選手がいるので、彼らとも絡みつつ、左サイドで崩して右サイドで仕留めるスタイルができればいいかなと思っています」
昨年秋に始めた体幹トレーニング。
天野自身について言えば、自分磨きも進んでいる。
宮崎合宿での全体練習後、天野はマット、ストレッチポールを芝の上に置き、念入りに体幹トレーニングを始めた。地味なメニューを黙々と30分程度つづけ、練習前にも近いメニューを行っているという。
「昨年試合に出続けて、自分の中で体幹は変えないといけないと思ったので、天皇杯の準決勝ぐらいから始めました。自分のポジションは、プレッシャーが激しい中で結果を出さないといけない。テクニックには自信があるんですが、倒れない強さ、相手をはがす力強さが必要だなって思いましたし、テクニックを活かすためにも体幹を鍛えることが一番だと思ってやっています」
一昨年から始めた筋トレに加え、体幹強化を始めたことにも齋藤とマルティノスの移籍も影響している。
「昨年は、マルちゃんと学くんが攻撃をリードしてくれた。今年は自分がリードしていかないといけないし、自分がなんとかしないといけない。そのための体幹でもあるんです。まだ効果は分からないですが、軸がブレなくなるとパススピードが上がるし、当たりのある中でも質の高いパスを出せる。全体的なプレーの質が変わりそうな予感がしているので、早く試合でその効果を実感したいですね」