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ロッテ開幕投手は二木康太が奪う!
薩摩隼人がノホホンから一転……。
posted2018/01/27 17:00
text by
永田遼太郎Ryotaro Nagata
photograph by
Kyodo News
昨年までとはどこか違う彼の姿に、何かを背負う覚悟のようなものを感じた。
千葉ロッテ・二木康太のことである。
春季キャンプスタートまで残り1週間を切った1月下旬、二木の体はいつ実戦に入っても大丈夫なぐらいしっかりと仕上がっていた。
「自主トレの内容は基本的に変えていないです。昨年もキャンプに行くまでにいい感じで肩も仕上がっていましたし、体調も良い状態で入れたので、そこは変えずに継続する意識で、今年はやってきました。昨年もキャンプインからバッターが立ってもいけるくらいだったので、それを参考に……って感じですね」
プロ入りから取り組むウエイトトレーニングの成果で、肩回りと背中回りは、キャリアハイの成績を残した昨年よりも一回り大きくなった。さらに今オフ、しっかり走りこんできたことがうかがえる下半身は上半身との均整もとれていて、見ていて惚れ惚れする。
「自信と自覚」。その両方を感じさせる二木の姿に、今年のさらなる飛躍を感じられた。
後輩2人からも「二木さんのようになりたい」。
ロッテ浦和球場での自主トレでも、そうした姿勢は随所にうかがえた。
今年、高卒2年目を迎える種市篤暉(たねいち・あつき)と島孝明とともに行った短距離走、二木は自分よりも3歳年下の2人を相手に手を抜かず、スタートが遅れたときでも後ろから前を抜き去ろうと、走り方1つをとっても強い意思を感じさせた。
「結局、自分の練習でもありますし、手を抜けば全て自分に返って来る。そういう意識でやっています」そう話す彼の表情はさも当然であるかのようだった。
ファームで下地を作ってから、プロ3年目に一軍で開花。その後も右肩上がりで成長を続ける二木の姿は後輩たちにとっても良きお手本となっている。
「二木さんのように自分もなりたい」
島、種市、両者の口からも昨年、そんな言葉を何度か聞いた。