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箱根駅伝で210人中58人がナイキ。
メーカー契約が勢力図を変える日も?
posted2018/01/14 08:00
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
AFLO
間違いなく、『陸王』の影響だ。
これほどまで、箱根駅伝で選手たちが履くシューズが注目されたことはなかった。
1月3日、私が出演したTBSラジオの番組『おはよう一直線』では、宇垣美里アナに「学校とシューズの関係は、どうなっているんですか?」という趣旨の追加質問をされたほどである。
関心の高まりはとどまるところを知らないが、『文春オンライン』で至れり尽くせりの記事が出た。
今年の箱根はアシックスからナイキに“政権交代”が。
箱根駅伝で走った210名の選手のうち、今年もっとも好まれたのはナイキであり、アシックスが長らく天下を取っていた時代から「政権交代」が行われたという話だ。
<2018年箱根駅伝のシューズ内訳>
・ナイキ 58人
(ナイキV【ヴェイパーフライ、ズームフライ等の厚底タイプ】=39人+ナイキ【その他のナイキ】=19人)
・アシックス 54人
・ミズノ 37人
・アディダス 35人
・NB(ニューバランス) 23人
(NBML【NBの三村仁司さんモデル】=18人 + NB【その他のニューバランス】=5人)
・ML(三村モデル)【NBと契約する前に三村さんが「ミムラボ」で作ったシューズ】=3人
<2017年箱根駅伝のシューズ内訳>
・アシックス 67人
・ミズノ 54人
・アディダス 49人
・ナイキ 36人
・ニューバランス 4人
(「EKIDEN News」調べ)
その理由としては、ナイキから厚底の「ヴェイパーフライ4%」の登場したことが大きいが、全210名の選手たちが履いたシューズのリストを見た時、私は1月1日に読了した本のことを思い出した。