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CL、バイエルン戦と連続スタメン。
香川真司が語る「代表と現状」。
posted2017/11/08 11:30
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph by
AFLO
今やブンデスリーガにおける、ナショナルダービーとなったドルトムントとバイエルン・ミュンヘンの一戦。いつもならドルトムントがバイエルンを追いかける状況で迎えることが多いけれど、今季は少し様子が違った。
開幕ダッシュに成功したのは、新監督を迎えたドルトムントだった。いまだ勝ち星のない欧州チャンピオンズリーグとは違い、ブンデスリーガでは開幕7戦負けなし(6勝1分)で首位を走った。
バイエルンは第3節での黒星が響き、2位でドルトムントを追走するも、9月28日にアンチェロッティ監督を解任。暫定監督で挑んだ試合も含めて3戦勝利に見放されたが、後任のハインケス監督が指揮をとってからは3連勝と好調を取り戻した。
かたやドルトムントは、10月15日のRBライプツィヒ戦で今季初黒星を喫するとその後1分1敗。勝利から遠ざかり、首位を明け渡してのバイエルン戦となった。
CLでの活躍を評価され、大一番のスタメンに。
香川真司は、その重要な試合の先発メンバーに名前を連ねた。負傷での出遅れもあり、ボシュ新監督のもとで香川にポジションは確約されてはいない。3日前のチャンピオンズリーグでの活躍が評価されてのスタメンだろう。
ここまで基本的に4-3-3を採用してきたボシュ監督だったが、この試合では4-2-3-1にシステムを変更し、香川はトップ下のポジションに立った。キックオフ直後から激しくプレッシャーをかける姿は、2トップと見間違えるほどだった。
「10分、15分はなるべく(プレッシャーへ)行こうと思っていた」
ボールの受け手としてパスを引き出し、そしてさばく。そういう彼の良さが光った試合の入りだった。
しかし、17分にロッベンのシュートがゴールネットを揺らす。バイエルンにとって、この試合でほぼ最初のチャンスだった。それほどドルトムントは攻めていた。けれど、バイエルンはその老獪さで相手の隙を見逃さず、得点に結びつけた。