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オズモンド優勝と本田真凜のデビュー。
カナダ杯に見た、それぞれの収穫。 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph byAFP/AFLO

posted2017/10/31 17:00

オズモンド優勝と本田真凜のデビュー。カナダ杯に見た、それぞれの収穫。<Number Web> photograph by AFP/AFLO

左から、銀メダルのソトコワ、金メダルのオズモンド、銅メダルのワグナー。

地元の観客を大いに沸かせたオズモンドが優勝。

 優勝したのは、カナダのケイトリン・オズモンドだった。

 SPはもともと五輪シーズン用に『サマータイム』を制作したが、コーチと相談して昨年のエディット・ピアフ『パリの空の下』に戻すことを決めたという。3フリップ+3トウループ、3ルッツ、2アクセルをミスなくきめて、存在感のある滑りで76.06を手に。

 フリー、ジェフリー・バトル振付による『ブラックスワン』は子供のころからバレエコーチについていたというオズモンドにとって思い入れのある作品だそうだ。

 出だしの3フリップ+3トウループの2つ目のジャンプの着氷でステップアウトしたが、持ち直して2アクセル+3トウループ、3ルッツなどジャンプを1つ1つきめていった。フリップが2回転になり、最後の2アクセルで転倒というミスもあったが、フリー136.85、総合212.91を獲得。5年ぶりになるスケートカナダのタイトルを手にした。

「今日成し遂げたことは嬉しく思っています。でもフリーはまだまだやらなくてはならないことがあります」世界銀メダリストとしてこのシーズンを迎えたことについては、「特に何も変わってはいない。今シーズンも新しい気持ちで挑むだけ。でも少し自信になったことは事実です」と語った。

ロシア期待の若手、17歳のソツコワが2位に。

 2位はSP、フリーともに比較的安定した演技を披露したロシアの17歳、マリア・ソツコワだった。

 SP『白鳥の湖』、フリーはドビュッシーの『月の光』。ロシアの女子選手にしては珍しく、王道のクラシックプログラムを2本揃えてきた。いずれも、ピーター・チェルニシェフによる振付だという。

 SPでは2アクセルの着氷が乱れるミスがあったが、66.10で3位。フリーはいくつかジャンプの回転不足があったものの、目立ったミスはなく126.42で2位、総合192.52で2位になった。

「滑りにも結果にも満足しています。今年は特別なシーズンで、ロシアの女子の代表争いはとても厳しいけれど、あまり考えないようにしている。考えすぎると緊張してしまうので」とコメントした。

【次ページ】 アシュリー・ワグナーが7位から総合3位へ追い上げ!

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