酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
直近は小久保、イチローも達成?
激レアなランニング満塁ホームラン。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2017/09/28 16:30
NPBで直近のランニング満塁ホームランは小久保が'99年にマークしたもの。つまり、21世紀に入ってからは1度もないレア記録なのだ。
今季のランニングホームランは3本だけ。
余談だが、私はデービスのランニング満塁ホームランを思うと、なぜかドリフの『8時だョ! 全員集合』も一緒に頭に浮かんでくる。
ちょうどデービスが快挙を達成した日も『全員集合』が裏番組でやっていた。リーダーのいかりや長介がコントの落ちで「だめだこりゃ、次いってみよう」というと、回り舞台がゴゴゴッと動いて出演者もセットもみんな入れ替わるのが、出塁した走者4人が全員、全力疾走でみんな帰ってくるのと、よく似ていると思ったのだ。
「一塁、二塁、三塁の走者も、打者まで、みんな走って帰ってくる」この爽快感は、他に比較するものがない。
2010年3月9日にデービスが70歳を目前にして死んだときに、私はかなりショックだった。
今ではランニングホームランは滅多に見られない。今季のNPBでは阪神、上本博紀(8月1日/広島戦7回)、中日高橋周平(8月30日/DeNA戦7回)、ロッテ角中勝也(9月14日/日本ハム戦1回)の3本だけだ。
満塁でのランニングホームランなんて、さらにさらにレアなのだ。次にランニング満塁ホームランが見られるのはいつになるだろうか?