中村「40歳ぐらいまでやれればいいなと思ってます」

中村　でも、篠山選手はポジション柄もあって、絶対にキャプテンに向いていると思うんですよ、コート内外で。ポイントガードは常に気を配らないといけないポジションじゃないですか。だから、ここで足場をしっかり築いて、この先ずっとキャプテンを続けていくと僕は見てますよ。今、29歳でしょ？　チームを束ねるキャプテンが、しっかりと芯を持って話すことができているんだから全く問題ないですよ。

篠山　ありがとうございます。ちなみに、中村選手は何歳まで現役を続けたいとか目標はありますか？

中村　もう36歳だからね。でも、40歳ぐらいまでやれればいいなと思ってますけど、周りからは「45歳までは余裕でできる」と言われてます（笑）。今、サッカー界で最年長だと今年50歳になったカズさん（三浦知良）がいますが、カズさんはちょっと別なんですよね。僕の中では、サッカー選手という枠を超えて、「三浦知良」という職業だという認識です（笑）。でも、僕より年上の中村俊輔選手や中澤佑二選手もプレーしているので、まだまだ辞められないと思ってます。

篠山　バスケット界にも三浦知良さんのような方がいるんですよ。今47歳で、社長兼選手として活躍されている折茂（武彦・レバンガ北海道）さんが。

中村　篠山選手にもそれくらい築いていって欲しいな。年齢が上がってきて、ここから先は文句も指示も、周りから何も言われなくなってくる。だからこそ、自分を律しないといけない。むしろそういうことを言う立場になって、自分の発言に責任が出てくるからより自覚が増す。本当にキャプテンって大変だなと思うけれど、その分、やりがいいは大きいし楽しいですよね。

篠山の負けた悔しさは中村には痛いほどわかる。

――Bリーグは間もなく2年目のシーズンが始まります。

中村　僕はまだ経験したことがないから優勝の味は分からないけれど、だからこそ、昨年（Bリーグ王者を）逃した篠山選手の悔しさは痛いほど理解できるし、それがきっとこれからの戦いの糧になっていくんだと思います。

篠山　Bリーグ初年度は準優勝で終わりましたけど、負けて悔しかったのはもちろん、会場を8：2の割合で黄色（栃木ブレックスのカラー）に埋め尽くされたという悔しさもあります。そういった悔しさを糧に今シーズンこそはBリーグ王者になりたいです。そして、とどろきアリーナをもっとたくさんの人で埋め尽くしたい。オンコートもオフコートも大事な2シーズン目になるので頑張ります！

中村　昨シーズン見に行けなかったので、今シーズンは必ず見に行きますよ！

　川崎ブレイブサンダースのホーム開幕戦は9月29日（金）、30日（土）にとどろきアリーナで行われる。さらに、30日は16時05分から対名古屋ダイヤモンドドルフィンズが行われた後、19時から中村が所属する川崎フロンターレvsセレッソ大阪が隣接する等々力陸上競技場で開催される。同じ川崎をホームタウンとする2チームの試合をどちらも楽しめるとはファンにとっては贅沢な1日になりそうだ。