Number ExBACK NUMBER
中村憲剛と篠山竜青の川崎対談!
JとB、2つのリーグは互いの事を……。
posted2017/09/29 07:00
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph by
Atsushi Hashimoto
ホームタウンつながりで実現した川崎ブレイブサンダースの篠山竜青と、サッカー・川崎フロンターレ中村憲剛の特別対談。これが初顔合わせだという2人だったが、取材開始早々の写真撮影のリクエストにも、リラックスした表情で応じてくれた。
共通するキーワードは、ホームタウンとキャプテン。中村は10年もの間、フロンターレでチームキャプテンやゲームキャプテンを務め、篠山もまた今季でキャプテン4シーズン目を迎える。バスケットボールとサッカー、競技は異なるが、2人の会話からは意外な共通点も見えてきた。
――バスケットとサッカー、お互いのどんなところに魅力を感じますか?
中村 昔よくバスケットをしていましたけど、本当に下手なんですよ。自分は手を使うスポーツはダメなんだなと悟りました(笑)。でも、プロになってからもバスケットをやる機会は結構あるんですよ。キャンプで体育館を使って練習すると、練習前や合間にいつの間にかバスケットが始まっていることもあって、みんなリングに向かってどんどんボールを投げています。普段は足を使ってボールをゴールポストへと運んでいくけれど、同じように目指すものがあると、狙う習性があるのかもしれないですね(笑)。みんなで「手だと全然入らないな?」と言いながら、バスケットを楽しんでいます。
篠山 逆に僕たちもトレーニングキャンプの時期、午前中にハードなバスケットの練習をしたら、午後はアクティビティでフットサルをすることもあります。息抜きがてら他のスポーツをやる時は、やっぱりサッカーが多いですね。中村選手は「手だと全然ダメだ」と話していましたが、僕は足が全然ダメなんですよ(笑)。でも、やっぱりサッカーって身近にありますよね。僕たちが物心ついた時にはJリーグがすでに始まっていて、代表戦もテレビで頻繁に中継されていましたから。
――Jリーグは中村選手が中学生の頃に開幕したんですよね。
中村 「サッカー選手になりたい」とは思っていたけれど実際になれるとは思っていなかった人間なんですよ。だけど、中学生の頃にJリーグが開幕していたので、目標は明確でしたよね。逆に、バスケットは昨年Bリーグが開幕しましたけど、篠山選手は小さい頃や学生時代にどんなふうに考えていましたか?
篠山 世界最高のリーグ・NBAでプレーするとか、そこまで考えが及ばなかったですね。それ以前に、(日本に)プロリーグができて盛り上がることが想像できなかったし、最初からどこか諦めている部分もあったと思います。小さい頃の夢も、バスケットで就職して社会人でも頑張って、引退してもその会社で働くことができれば、それが成功だと考えていました。
――篠山選手は現在ブレイブサンダースでキャプテンの重責も担っています。
篠山 最初にキャプテンを務めたときは渋々という感じでしたが、苦しい分、充実感もあって、今は本当に「目指せ、殿堂入り」のスタンスで頑張ってます!