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村田諒太とミドル級頂点の距離は?
ゴロフキンvs.アルバレスの意味。
text by
渋谷淳Jun Shibuya
photograph byAFLO
posted2017/09/19 11:40
ゴロフキン(左)の無敵感もかなり薄れてきた。村田諒太は世界の頂点への距離をどの程度と見積もっているのだろうか。
村田はまず世界王者になり、箔をつける必要がある。
アルバレスの勝利は村田陣営が望むところでもある。人気ナンバーワンのアルバレスに村田をぶつける。そして勝利を手にし、世界的スーパー・スターにステップアップしていく。夢のような青写真は確かに描かれている。
もちろんそのためには、いくつものハードルを一つひとつ乗り越えなければならない。まずはエンダムとの再戦に勝利すること、さらに何人かの実力者を退け、王者としての“商品価値”を高める必要がある。並みの世界王者では不足なのだ。
村田はゴロフキンとアルバレスの試合後、次のように語った。
「舞台は特別だが、実力は抜きんでているかというと、そうではないと思う」。「立ち止まってはいられない。彼らのステージに上りたい」(日刊スポーツより引用)
追いかけ続けた夢の舞台が、目の前とまでは言わずとも、決して手の届かない場所ではないと感じている。ヒートアップしているミドル級戦線で村田は主役の1人になれるのか? ゴロフキンvs.アルバレスで火がついた伝統のミドルからますます目が離せない。