リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
バルサを出る理由は、お金とメッシ。
ネイマール移籍騒動の裏側を解説。
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2017/08/02 12:00
ピッチ上ではメッシと最高の関係を築いていたネイマールだが、外ではそうではなかったのだろうか……。
ネイマールは第2のフィーゴになってしまうのか。
ちなみに、違約金には日本の消費税に当たる付加価値税や所得税(クラブに代わって選手が収める場合)がかかるので、PSGが払う総額は2億2200万ユーロでは済まないという見方もある。
しかし2002年に元ブラジル代表FWロナウドがインテルからマドリーへ移籍した際、リーガが国税庁に問い合わせたところ、違約金は「報償金」として扱われるため税の対象にはならないという回答を得ている。
実際、2012年のハビエル・マルティネスの入団に際し、バイエルンはアスレティックが定めた違約金4000万ユーロしか払っていないので、PSGも額面通りでいけるはずだ。
それにしても、バルサファンは裏切られたという思いで胸がいっぱいになっていることだろう。ほんの少し前、米国ツアーでユベントスやマンチェスター・ユナイテッド相手にゴールを決めてくれたヒーローが踵を返して出ていくなんて――。
ネイマールは第2のフィーゴとみなされるのだろう。PSGがカンプノウに来ることになったら、指笛が盛大に吹かれ、「金の亡者!」や「傭兵野郎!」などと書かれた幕が大きく広げられるに違いない。
ネイマールが選んだ道はプロとしては正しい。けれど、ファンの気持ちもよくわかる。