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「3番として100点満点」の丸佳浩。
出塁率リーグトップに至るまでの道。

posted2017/06/16 07:00

 
「3番として100点満点」の丸佳浩。出塁率リーグトップに至るまでの道。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

好不調の波が少ない丸。今年はその安定感に、さらに勝負強さも加わって新境地を開きつつある。

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前原淳

前原淳Jun Maehara

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Hideki Sugiyama

「不器用なんで」と言い続けた男が、プロ10年目で新たな境地に足を踏み入れようとしている。広島打線の不動の3番となった丸佳浩は、今やリーグを代表する左打者へと成長した。

 13日現在、打率.321(リーグ4位)、8本塁打(同7位)、38打点(同4位)、41得点(同3位)。三冠王も射程圏の鈴木誠也が4番に控える打順で、リーグトップの39四球を選び、出塁率.412もリーグトップだ。

「不器用の一心に勝る名人なし」

 法隆寺の宮大工、西岡常一の言葉である。<器用な人はすぐに出来てしまうが、飽きるのも早い。一方で不器用な人は時間がかかるけれど、コツを掴むと伸び続ける>。そんな意味がある。

シーズン中、キャンプ期間中は、休日を返上して練習。

 千葉経済大付高から入団して3年目に一軍デビューし、6年目の'13年からはレギュラー定着。厳しいプロ野球の世界では十分早熟であり、順風満帆な野球人生のように映る。ただ、数段飛ばしで上り詰めたわけじゃない。1年目から着実に1段1段上がり、ときには1段下がりながらも、地道に階段を上がってきた印象が強い。

 シーズン中でも、キャンプ期間中でも、休日を返上する。

 入団1年目から今でも、その姿勢は変わらない。

「不器用なんで。やるしかない」は、口癖のように聞いてきた。「不器用だから体で覚えるしかない。休んだら忘れてしまう」とも言っていた。言葉通り、バットを振り、そして体に染み込ませてきた。

【次ページ】 毎年のように打撃フォームを改造し続けてきた丸。

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