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「バドミントンで8位」の価値は?
大岩義明が世界的馬術大会で偉業。
text by
北野あづさAzusa Kitano
photograph byAzusa Kitano
posted2017/06/07 07:30
ボウフォート公爵が所有する「バドミントン・ハウス」を背にした大岩。この広大な個人宅には第二次世界大戦中、王室関係者も疎開していた。
今大会優勝者は'84年から完走35回にしての初優勝。
優勝したのはニュージーランドのアンドリュー・ニコルソン。
オリンピックメダリストで55歳のニコルソンが、初めてバドミントンに出場したのは1984年のこと。以来、完走35回という記録保持者だった彼が、ついに悲願の優勝を果たしたのだ。
「いつかはバドミントンで勝つだろうと思っていたけれど、それが今年だとは思わなかった」と喜んだ彼には、世界中から祝福の声が届いた。
「今年出場した誰よりも、彼は勝利にふさわしい。私たちはそれを知っている」と、過去3回、バドミントンで優勝している女性選手のピッパ・ファネルは自身のFacebookでコメントした。大岩のトレーナーでもある彼女は現役選手だが、今年はトレーナーとしてバドミントンに来ていたのだ。
「僕の目標は東京オリンピック」
「バドミントンで一桁順位に入れたことは自信になった。反省点はあるけれど、この結果には満足している。
僕の目標は東京オリンピック。応援してくれる日本の皆さんに、僕のスポーツを見せることができるチャンスなので、東京で良いパフォーマンスをすることだけを考えている。そのためには、トップクラスの競技で常に上位争いをするところにいることが大切。それができるようになってきたと思う。
まずは来年の世界選手権で良い結果を出して、東京オリンピックに向けて勢いをつけたい」(大岩)
「世界の8位」は手放しで評価される成績ではない。だけど、「バドミントンの8位」は胸を張って自慢していい成績だ。だから、声を大にして日本の皆さんに伝えたい。
「日本の大岩義明とザ・デュークオブカヴァンはバドミントンで8位になりました!」と。