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「僕がプロで成功する道を作る」
ケンブリッジ飛鳥が明かした真意。 

text by

及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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photograph byShizuka Minami

posted2017/05/20 09:00

「僕がプロで成功する道を作る」ケンブリッジ飛鳥が明かした真意。<Number Web> photograph by Shizuka Minami

五輪4×100mリレー銀メダル獲得に続くインパクトがあるとすれば、日本人初の100m9秒台。ケンブリッジは射程圏内の1人だ。

世界の陸上界のシステムを教えてもらうために。

「はじめまして。銀メダルおめでとう。素晴らしい走りだったよ」

 緊張気味のケンブリッジを代理人候補たちは笑顔で迎えた。

 4人の候補とのミーティングは和やかな雰囲気で進んだ。代理人たちはスポンサー契約、海外レースの転戦や海外チームへの加入の方法など、世界の陸上界のシステムを丁寧に教えてくれた。

「とても楽しかったです。知らない話ばかりでワクワクしました。自分の可能性やチャンスが広がっていく感じがしました」

 そして、米国在住のアイルランド人、「フリン・スポーツマネジメント」のレイ・フリンと契約することに決めた。

「落ち着いた雰囲気の方で、僕の現状を理解して、それに沿ったアイデアを出してくれた点もいいなと思いました」

海外レースにも挑戦したいからこそグローバル契約を。

 プロ転向にあたって、ケンブリッジにはもう一つ目標があった。スポーツメーカーとグローバル契約を結ぶことだ。日本の実業団選手もスポーツメーカーと契約し、スパイクなどの提供を受けている選手が多数いるが、それはあくまで日本支社との契約で、各メーカーが海外で主催するレースへの出場優先権などはない。

「(陸上のトップリーグツアー戦の)ダイヤモンドリーグなど海外レースにも挑戦したいと思っています。そのためにもグローバル契約をしたいんです」

 スポンサーが見つかるのか、という心配は杞憂に終わった。スポーツメーカーの陸上担当者たちの中には、ミーティングをしたいと自ら申し出る者もあった。

「興味を持っていただけて嬉しいです」

 勇気をもって海を渡った若者は、満面の笑みでそう話した。

【次ページ】 為末さんがプロになってから10年以上、プロがいない。

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