話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
磐田で控え、世代別代表ではエース。
小川航基は前園、清武級になれるか。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2017/04/22 07:00
ジェフ千葉相手にゴールを決め、渾身のガッツポーズを見せる小川。久保らとのコンビネーションでゴールを奪えば、その将来は開ける。
「自分の名前を世界に知ってもらう機会になる」
すべての不安や課題を一気にクリアして大会に臨むことは難しいが、大会を戦いながら相手の強い当たりに慣れて成長していくという考え方もできる。そうしたところでも小川は今後、東京五輪でもエースになり得るかどうかが試される。
小川は、入れ代わりが多いカテゴリー別代表チームでずば抜けた活躍をしてきた。クラブで活躍ができても違う環境になる代表では活躍できない選手はいるが、その逆はなかなかいない。それはイコール潜在的な能力が高いということでもあろう。今後、磐田に試合に出始めて、さらにどう進化していくのかは楽しみではあるが、現時点で代表との相性は抜群にいい。
「1次、最終予選と積み上げてきて、いよいよきたなというワクワク感が強い。大会は自分の夢の大会ですし、自分の名前を世界に知ってもらう機会になる。やってやるぞという気持ちですね」
奇しくも前園も清武も五輪という大舞台を前に同じ言葉を語っていた。
世界に自分の名を知らしめる。
そのためにはチームを勝たせる役割を果たすことが最も重要である。それを彼らは理解していた。U-20W杯、小川はエースとしてゴールでその役割を果たすことになる。