話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
磐田で控え、世代別代表ではエース。
小川航基は前園、清武級になれるか。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2017/04/22 07:00
ジェフ千葉相手にゴールを決め、渾身のガッツポーズを見せる小川。久保らとのコンビネーションでゴールを奪えば、その将来は開ける。
今季もまだ川又のサブだが、出場機会は増えている。
磐田では川又堅碁の牙城をまだ崩すまでには至っていないが、昨年とは異なってチャンス自体をもらえるようになったのは一つの進歩だ。U-20W杯まで残り1カ月の期間で、少しでも出場機会を得て、ゴールを決めることができればコンディションも上がるだろうし、さらに自信をもって韓国で戦えることになるだろう。
その中で小川にとっての課題は、体の線がまだ細いことだ。昨年9月のU-19日本代表合宿で大学生と練習試合をした時、小川の後方から激しくチェックする相手に負けるシーンがあった。
小川自身もそれを自覚しており、「まだ体が細いし、後ろから“ガッ”ときたときに耐えられないんで、もっと筋肉をつけて体を大きくしていかないといけない」と語っていた。
「筋肉がつきにくい体質」でもフィジカル負けせずに。
ただ、今回の合宿ではその時よりも体が大きくなり、締まっているように見えた。
「見た目よりも体脂肪が多いので、それを2、3%落として調子が上がりましたね。でも、筋肉がもっとついてほしい。けっこう筋トレとかをやっているんですけど、筋肉がつきにくい体質なので」
世界大会に出場してくる選手は同世代とはいえ、フィジカルはアジアより強い。当然、背後からの当たりもさらに強烈になる。そうした当たりの強さにどう対応していくのか。
また、グループリーグは中2日で3試合を戦う。U-19選手権も同様のスケジュールだったので「不安はない」と小川は言うが、アジアとは相手の質が違う。90分を戦うゲーム体力がどのくらいあるのかも、未知数である。