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ボール位置が2cmズレて優勝逃す!?
米女子ゴルフ、メジャー大会での悪夢。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byGetty Images
posted2017/04/06 17:00
優勝を決めて歓喜するユ・ソヨンたちと、彼女らを祝福した後、ゆっくりとグリーンから歩み去るトンプソン。
ウッズ、ウェブ、リディア・コらが擁護の声明を。
「ありえないですね……」
トンプソンは涙目で13番のティーショットを放った。
すかさずツイッターに、タイガー・ウッズをはじめプロゴルファーからトンプソンを擁護する投稿が相次いだ。
タイガー・ウッズ「家でテレビ観戦してる人は競技委員ではない。レキシー頑張れ!」
リディア・コ「信じられない……誰でも指摘できるというルールを変更すべき」
カリー・ウェブ「200年以上前から、ゴルファーは自己申告でプレーしてきた。視聴者からの指摘は必要なし。全米ゴルフ協会がルールを変えるべき」
今回の件をふまえて、全米ゴルフ協会は「早急にルールを変更する気はない」と発表した。
2019年1月に大幅にルール改正を行う予定があるからだ。
今は、原案に対するフィードバックの期間中である。競技人口の増加、競技のスピードアップ、分かりやすいルールを目指している。
起こるべくして起こった「現行ルールの悲劇」。
選手は優勝争いすればするほどテレビ中継される。
視聴者の目に晒される時間が選手によって違うことは、とてもではないがフェアとは言いがたい。
まさにトンプソンの件は、起こるべくして起こった「現行ルールの悲劇」なのである。
トンプソンは、13番のティーショットを放った後、キャディから「まだ勝てるぞ」と励まされて、すぐにバーディを奪った。
18番でもバーディを決めてユ・ソヨンとのプレーオフに持ち込んだが……1ホール目でユの前に力尽きた。