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ボール位置が2cmズレて優勝逃す!?
米女子ゴルフ、メジャー大会での悪夢。
posted2017/04/06 17:00
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
Getty Images
今季最初のメジャー大会「ANA Inspiration」の最終日、単独首位のレキシー・トンプソンは大会史上最小スコアに並びそうな勢いでスコアを伸ばしていた。
トンプソンに負けじと2位集団のスーザン・ペターセンやユ・ソヨンもスコアを伸ばし、メジャーらしい緊迫した戦いが繰り広げられていた。
ところが、予期せぬ事態が起こる。
トンプソンが12番を終えて13番へ向かう途中に、競技委員が近寄ってきて、4罰打を告げたのだ。
3日目の17番グリーンで、ボールをマークした位置と約2cm異なるところからプレーしたことが、視聴者からのメールでの指摘で発覚した。
競技委員は約1時間かけて確認作業をして、「誤所からのプレー(2罰打)」と「スコアの誤記(2罰打)」の計4罰打を科すことにしたのだ。
自分が犯したペナルティに全く気づいてなかったというトンプソンは競技委員に聞き返した。
「冗談ですよね?」
テレビ視聴者が審判と同じように選手を裁く!?
テクノロジーの進化とともに大リーグ、相撲、テニスなど様々なプロスポーツがビデオ判定を導入している。通常、判定に異議がある場合、監督や選手の要求でプレー後すぐにビデオ検証が行われる。
ところが、ゴルフの場合、
“試合期間中であれば、たとえ前日のプレーでも、テレビ視聴者からの指摘で、選手の結果が左右されること”
が他の競技と異なる。