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圧倒的に強いウォリアーズとキャブスを、
プレイオフで脅かすチームはどこ?
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph byRonald Cortes/Getty Images
posted2017/04/06 11:00
キャブスを負かすということは“キング”レブロン・ジェームズを倒さなくてはならない。
KD以外にもスター選手が多いウォリアーズのはずが。
KDが怪我した試合からの7戦を2勝5敗と負け越し、約2年ぶりの連敗を喫した。
KDが抜けてもウォリアーズには他にもスターがたくさんいるので問題ない、という声も多くあった。司令塔のステフィン・カリーがチームを背負う番だと彼への期待値も上がったが、運悪くこのタイミングで彼は絶不調のスランプに陥っていた。
その後は徐々にKD抜きのチームも噛み合い、なんとか元の強さを取り戻してはいる。KDの怪我の回復も順調で、復帰は4月8~12日あたりとされている。
とにかくディフェンスが悪すぎるキャバリアーズ。
一方、前年覇者の東のキャバリアーズは、シーズン前から群を抜くチームの層の厚さと“キング”レブロン・ジェームズの存在感で、一切問題なく1位通過確定と思われていた。しかしオールスター以降、ずるずるとらしくない試合が続き、3月の初めには4ゲーム差で首位だったのが、4月3日現在0.5ゲーム差でひっくり返され、2位になってしまった。
要因は、怪我人の多さと慢性的に悪いディフェンス。
前年度優勝チームなのでシーズン終盤に中弛みのような症状が出てもおかしくはない。それでもプレイオフ前には引き締めてくるだろうと思われ、現地メディアもしばらくは静観していた。
しかし気がつけば、30チーム中、ディフェンスランキング23位、ディフェンスリバウンド26位、セカンドチャンスでの失点25位、ファーストブレイクでの失点21位となってしまった。守備に関してはリーグ内で底辺のレベルである。
昨年は上記のランキングが10位、5位、3位、6位だった。
メンバーがほとんど変わっていないにもかかわらず、ここまでディフェンスが極端に落ちるケースは珍しい。
レブロンを支える役割の他メンバーも怪我で本領を発揮できておらず、結局レブロンの出場時間は平均37.6分と、プロ14年目にして驚異的な多さである。
ピリっとしないチームの状況に選手は苛立ちを見せ、プレイオフに向けて一致団結をしなくてはいけないこの時期に、ベンチでレブロンとトリスタン・トンプソンが激しく言い合いを繰り広げる姿もあった。
2週間足らずでプレイオフが開幕することを考えるとチーム状態は良くない。
そこで、プレイオフでこの2チームをアップセット出来る可能性のあるチームが出てきた。