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圧倒的に強いウォリアーズとキャブスを、
プレイオフで脅かすチームはどこ?
text by
長澤壮太郎Sotaro Nagasawa
photograph byRonald Cortes/Getty Images
posted2017/04/06 11:00
キャブスを負かすということは“キング”レブロン・ジェームズを倒さなくてはならない。
スパーズ率いる名将ポポビッチの戦略が気になる……。
西地区ではロケッツとスパーズ。
ロケッツは、今年一番のサプライズチームといえる。
ジェームズ・ハーデンの覚醒で昨年の8位から一気に躍進し3位。ハーデンの周りを3Pシューターで固め、ウォリアーズの代名詞である3Pの雨をより多く降らせ、とにかく高得点で相手に勝つ作戦に徹している。
120点取られても130点取って勝つ、ボクシングでいえば、ノーガードの殴り合いに挑む彼ら。7戦中、最低2戦で大爆発が起きれば、プレイオフシリーズの主導権を握れることになる。
2位通過のスパーズだが、3月29日ホームでのウォリアーズとの直接対決で、前半あった22点差をひっくり返され最悪な負け方をしている。
しかし、ウォリアーズが格の違いを見せつけたように世界中が思っていることこそが、既に名将グレッグ・ポポビッチの戦略にはまっているとも言える。
後に振り返った時、この1戦はどんな内容だったとしてもシーズン終盤の1試合の結果に過ぎず、勝敗は大勢に影響なかったということになるだろう。西地区決勝シリーズで再び対戦する時に不気味なプレッシャーを感じるのはウォリアーズの方だ。
東はセルティックス、ウィザーズ、ラプターズに勝機が。
東地区はセルティックス、ウィザーズとラプターズにチャンスが見えてきた。
セルティックスは小さな大スター、アイザイア・トーマスの活躍で、誰も予想しなかった東地区1位に躍り出た。ホームコートアドバンテージを利用して勢いに乗れば、大物喰いは可能。若き知将ブラッド・スティーブンズHCのもと、チームの結束は硬い。
そして東で一番成長したチームはウィザーズ。
ジョン・ウォールとブラッドリー・ビールのガードコンビの活躍はウォリアーズのカリー、クレイ・トンプソンのスプラッシュ・ブラザーズに匹敵するほどである。特にウォールは自身のキャリアで平均得点、アシスト、スティールで最高の記録を打ち出している。彼に引っ張られるようにブラッドリー・ビールやオットー・ポターJr.も大活躍した。
今のウォールは、キャブスの得点源であるカイリー・アービングと対等かそれ以上に渡り合える実力を持っている。カイリーの得点力を相殺できる点は大きい。