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オリックス守備力アップのキーマン。
駿太は打球方向を読み切って守る。 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byKyodo News

posted2017/03/24 11:30

オリックス守備力アップのキーマン。駿太は打球方向を読み切って守る。<Number Web> photograph by Kyodo News

12球団屈指の守備力に、打力が追いついてくるか。プロ7年目の駿太にとって勝負のシーズンになる。

自分が入っていかないと失点につながりやすくなる。

 しかし今年は福良淳一監督の期待も大きく、オープン戦ではほぼ全試合、センターで先発出場を続けている。12日の埼玉西武戦ではチームのオープン戦第1号となる本塁打も放った。

 外野の他のレギュラー候補としては2年目の吉田正尚や新外国人のステフェン・ロメロ、T-岡田が有力だが、いずれも打撃の選手。その中に自分が入らなければという責任感に近い思いが駿太にはある。

「守備を得意とする人間から見ると、それにピッチャーの気持ちを考えたら、自分が出ないと、という思いはあります。守備の面だけなんですけど、やっぱり自分が入っていかないと失点にもつながりやすくなると思うので」

Tさん、正尚、ロメロの守備能力を把握しないと。

 今のところセンターに駿太、レフトにロメロかT-岡田、ライトに吉田正というケースが多くなっており、駿太が外野を統率している。

「センターが(周りを)動かしていいよと言われています。Tさんにしろ正尚にしろ、ロメロにしろ、どれぐらい守れるかということをまず僕が理解しておかなきゃいけない。その上で、僕じゃなくライト、レフトが守りやすいポジショニングをいつも考えて指示を出しています」

 時には1球ごとに、「右に一歩」、「後ろに二歩」、「斜め右へ」など細かく指示を出す。

「守備固めをやっていた時に、その一歩二歩で悔しい思いも、いい思いも両方しましたから。だからその経験をスタメンで出た時には伝えて、それを1年間通して積み重ねたら、少しでもピッチャーを助けられるかなと思うので」

【次ページ】 駿太が指示すると、その通りに打球が飛んでくる。

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