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オリックス守備力アップのキーマン。
駿太は打球方向を読み切って守る。

posted2017/03/24 11:30

 
オリックス守備力アップのキーマン。駿太は打球方向を読み切って守る。<Number Web> photograph by Kyodo News

12球団屈指の守備力に、打力が追いついてくるか。プロ7年目の駿太にとって勝負のシーズンになる。

text by

米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

PROFILE

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Kyodo News

 トレーニング用のTシャツは蛍光色、愛車は赤のWrangler。

「ハデ命ですから」

 オリックスの駿太はそう言って胸を張る。

 髪型やファッションにもこだわる今どきの24歳は、誰とでも打ちとけられる明るい性格だ。ただ、昨年までは悩んで、思い詰めた顔をしていることが多かった。

 2010年のドラフト1位で入団した駿太は、1年目に、高卒新人外野手としては張本勲氏以来52年ぶりとなる開幕戦先発出場を果たした。その年は定着はできなかったが、3年目には出場試合が100試合を超え、4年目の2014年は終盤に先発出場の機会が増え、優勝争いやクライマックスシリーズの中で存在感を発揮した。

 毎年、シーズン終盤に出番を増やし、「来年こそはレギュラー獲りを」と期待されてきたが、ここまで定位置確保には至っていない。

 俊足・強肩の持ち主で打球の読みにも長け、守備はピカイチだ。投手が「やられた」と思うような打球にも、快足を一直線に飛ばして追いついてしまう。守備だけで観客を沸かせられる選手である。

昨年の打率は1割台、守備固めでの出場が増えた。

 しかし打撃が悩みの種だった。特に昨年は苦しんだ。打率は1割台に低迷し、二軍で過ごしたり、一軍に上がっても守備固めでの出場が多かった。

 そんな駿太が7年目の今年、「今は悩みはないです」と吹っ切れた表情でオープン戦を戦っている。

「以前は、自分はこうやりたいのに、それができないという悩みがありました」と明かした。

 昨年までは打撃フォームがよく変わった。人から助言を受けると、それを受け流すことができず、素直に実行していたからだ。

【次ページ】 人間関係を気にして、気持ちをだましてやっていた。

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