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「まだバルサとはやりたくないかも」
レスター岡崎慎司、CLで再び奇跡を。
text by
寺野典子Noriko Terano
photograph byAFLO
posted2017/03/17 07:00
メガクラブのストライカーのように得点を量産しているわけではない。それでも岡崎の献身性はレスターを勝たせる大事なエッセンスである。
まだバルセロナとはやりたくないかも。ユーベかな。
「8強なんて、どこも強敵ですからね。僕個人としては、まだバルセロナとはやりたくないかも。あとは強くて嫌だけど、ユベントスとやってみたい。今日の試合でも十分に“ビッグマッチ”だと感じましたから。
そう思うと“あいつら”はヨーロッパへ行ってすぐに、ようこんな舞台でやれたな。僕なんて30歳で、もうすぐ31歳ですからね。それでやっと経験できた。あいつらだけ、恵まれてるんやって思いますよ(笑)」
岡崎がいう“あいつら”とは、2010-2011シーズンの準々決勝で対戦したインテルの長友佑都、シャルケの内田篤人のことだろう。
はるか遠くにあると感じていた夢舞台。縁がないのかもと諦めたこともあっただろう。そんなCL決勝トーナメントで、チームを勝利に導く仕事ができた。その充実感は岡崎に自信と確信、同時に少々の悔しさも与えている。
岡崎のCL決勝トーナメントでの初ゴールは準々決勝に持ち越されたが、そのぶん1点の重さも増す。
勝利への貢献はもちろん、勝利を決定づける仕事ができるのか?
ストライカーとしての矜持がかかっている。