プロ野球亭日乗BACK NUMBER
侍ジャパンの野球とは何か――。
指揮官の「遠慮」はチームを殺す。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byYohei Osada/AFLO SPORT
posted2017/03/06 12:30
侍ジャパン、壮行試合前の練習風景。左から稲葉篤紀打撃コーチ、小久保裕紀監督、奈良原浩ヘッドコーチ。
いかにミス少なくしていくかが侍ジャパン野球では?
5日のオリックス戦でも1回に菊池涼介(広島)が送りバントを失敗した。
守りでも1回に藤浪がバント処理を悪送球し、4回には岡田が暴投でピンチを広げている。
ミスは野球につきものだが、そのミスをいかに潰していけるか、が侍の生命線なのだ。
安打が出る。本塁打で気持ちよく点が取れる。そういう野球は希望であり理想だが、そうとは限らない。だから地味だがミスを排して、少ないチャンスをつないで得点に結びつける。
それが歴代の日本代表の野球であり、侍ジャパンの野球でもあるはずだ。
そのための準備をもう一度チェックして、常に怠らないところから、世界一奪回は始まるはずである。