酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
プロ野球史上最もBMIが高いのは?
金やん、王さんからおかわり君まで。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKyodo News
posted2017/02/10 11:00
2016年の中村は規定打席未到達ながら21本塁打を放った。実は走塁センスもあり、通算で22盗塁をマークしている。
太めの選手はDH起用を見越したパ・リーグに多い。
野球ファンが「太っちょの野球選手」を思い浮かべるとき、出てくる顔がほぼそろっているのではないか。
NPB史上1位の「太っちょ」は、中田亮二。2009年、亜細亜大からドラフト3位で中日に入り、体に似合わない俊足と広角打法で期待されたが、2014年オフに戦力外になった。中田は日本出身選手としては最重量でもある。
昨年入団した楽天のジャフェット・アマダーは、これまで李大浩が保持していたNPB選手の最重量記録130kgを更新する、日本プロ野球史上最も重い選手だ。故障が多く34安打しかしていないが、今季も首がつながった。
ロッテの井上晴哉は、新人の2014年、開幕4番に抜擢され、大いに話題を呼んだが、やや伸び悩みか。この3人はBMIが35以上。「肥満度3」だ。
以下も「太っちょ」がずらっと並ぶが、パ・リーグの選手が多い。これは明らかにDHがあるからだ。やはりこの体型では守備は期待できない。DHでの起用が基本になるだろう。
成績が傑出しているのはやはり「おかわり君」。
この中では「おかわり君」こと中村剛也の成績が傑出している。
中村は、2005年までの球団発表では、173cm・95kgだった(BMI:31.74)、翌年から102kgと激増しているが、この1年でご飯を“おかわり”しまくって7kgも太ったということではなく、発表値を実際の体重に近づけたということだろう。
試合を見ていても「もっと体重があるんじゃないか」と思える選手も多いが、数値はあくまで「球団発表」だ。
昨年ブレークして「おかわり2世」と言われたチームメイトの山川穂高は、体型、BMIも師匠の中村剛也に近づきつつある。
なお、一軍出場のない育成枠では広島のバティスタ(189cm/115kg BMI:32.19)、オリックスの赤松幸輔(188cm/113kg BMI:31.97)という巨漢がいる。一軍の試合に出場すれば彼らも20傑に入ってくる。