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キタサンが屈したサトノの組織力。
凱旋門賞ではチーム日本で勝利を。

posted2016/12/26 12:15

 
キタサンが屈したサトノの組織力。凱旋門賞ではチーム日本で勝利を。<Number Web> photograph by Kyodo News

直線を向いてからは、上位3頭の力勝負に。最後はサトノダイヤモンドが外から差しきって1年を締めくくった。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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 一年を締めくくるグランプリにふさわしいスターホースが揃った第61回有馬記念(12月25日、中山芝2500m、3歳以上GI)を制したのは、1番人気に支持されたクリストフ・ルメールのサトノダイヤモンド(牡3歳、父ディープインパクト、栗東・池江泰寿厩舎)だった。

 逃げ宣言をしていたマルターズアポジーがハナを切り、武豊のキタサンブラックは5馬身ほど離れた2番手を進んだ。

 サトノダイヤモンドは、そこから5、6馬身遅れた中団の外目につけた。

「外枠だったので、先行馬をある程度行かせたポジションをイメージしていたのですが、思っていたよりちょっと後ろでしたね」と池江調教師。

 1000m通過は1分1秒0。速くも遅くもない平均ペースだ。

武豊が口にした「あのワンプレーだけが」。

 2コーナーを回りながらサトノダイヤモンドがポジションを上げ、向正面入口でキタサンブラックの直後の3番手につけた。

「2500mでずっと外々を回らされると厳しいので、ポジションを上げ(て内に入れ)ました」とルメール。

 向正面で、キタサンブラックは、逃げるマルターズアポジーとの差を少しずつ縮めていった。3コーナー手前では2馬身ほどまで迫り、じわっとかわしに行こうとした、そのときだった。

 ヴァンサン・シュミノーのサトノノブレスが外から一気に来て、同厩舎・同馬主のダイヤモンドをかわしキタサンを急追してきた。そこから急激にペースが上がった。

 武が「あのワンプレー」とポイントに挙げたシーンだ。

「3コーナーでサトノノブレスに突つかれたのが痛かった。あのワンプレーだけが」と、いったん言葉を切った。

【次ページ】 ダイヤモンドの進路を空けて走ったシュミノー。

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