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ラグビー女子代表のお弁当拝見!
南早紀の恐るべき炊き込みご飯。 

text by

朴鐘泰

朴鐘泰Park Jong Tae

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photograph byAsami Enomoto

posted2016/12/13 08:00

ラグビー女子代表のお弁当拝見!南早紀の恐るべき炊き込みご飯。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

163cm、68kgというフォワードとしては平均的な体格ながら、代表に選出されるのには理由がある。南早紀、期待である。

3歳でラグビーを始め、高校では男子の部活に。

 福岡生まれの21歳、日本体育大学・体育学部健康学科3年生、サクラフィフティーンのFWリーダーにして3番プロップ。快晴に包まれた師走のある日、彼女を訪ねた。お弁当の作り手は、南早紀という。

 南が初めて楕円球に触れたのは3歳のとき。先にラグビーを始めていた2人の兄を追いかけるかたちだ。幼心に、ラグビーの魅力にどっぷりハマった。仲間たちと一丸になれるチームプレーが大好きになった。

 だが中学までは、ラグビーができたのはクラブが活動する週末だけ。平日は、小学生時代は柔道と水泳にも並行して取り組み、中学に上がって水泳はやめたが、柔道は部活と街の道場という“ダブルワーク”に勤しんだ。中2で黒帯を取り、福岡県の強化指定選手にも選ばれている。

 高校からはラグビーに専念した。名門・筑紫高に進み、同校ラグビー部初の「女子部員」となった。

「まわりからしたら、大丈夫なの? って思われるかもしれませんけど、私としては筑紫でラグビー部に入るのは自然な流れでした。ずっと週末にラグビーしてて、そこでできた友達も部にはいましたし、男の子と一緒にラグビーするのも、普通なんです」

 男子部員たちに混じって部活に励む一方で、ずっと通い続けていた週末のクラブにも顔を出していた。まさに“ラグビー漬け”の日々。「こうして思い出してみたら、私、いつ休んでたんですかね? 覚えてないです」とはにかむほど、夢中だった。

「お母さんは毎日すごい量の料理を作ってましたね」

 小中高と、なぜ休みなくスポーツに熱中できたのか。それはひとえに、丈夫な身体に産んでくれた父・博さんと母・理恵さんのご両親、そして何より、その丈夫な身体に育て上げるために毎日美味しい料理を作ってくれた理恵さんに感謝するほかない。

「いつも練習が終わってお母さんに連絡するとき、『今日のご飯なに?』って聞いてました。2つと4つ上の兄たちもラグビーをしていたので、お母さんは毎日すごい量の料理を作ってましたね。もちろん美味しいです。好きなのはチキン南蛮。今も実家に帰るときはリクエストしてます。幼い頃はそのありがたみを分かってなくて、『ファミレスでハンバーグ食べたい!』って駄々こねたりしたら、『ウチは外食は無理!』って言われたこともありました」

【次ページ】 冷凍食品が苦手で、お弁当は全てがお手製。

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