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育成選手が「スーパースター」候補?
DeNA網谷圭将という、底知れぬ魅力。
text by
日比野恭三Kyozo Hibino
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/12/01 07:00
2016年、DeNAのサードは白崎、エリアン、飛雄馬、宮崎らが起用されたが不動のレギュラーではない。その競争に網谷は割って入れるか。
打撃のチャンスがもらえるなら、どこだって守る。
網谷のポジションは捕手。しかし高2の新チームになってから始めたばかりで経験は浅く、さらに同じく1年目の戸柱恭孝の活躍もあり、捕手として一軍定着を目指すのは現時点では近道とはいえない。
そこで秋のキャンプでは三塁手として守備練習に参加し、得意の打撃を試合で出せるチャンスをそこに見出そうとしている。網谷は言う。
「いちばんこだわっているのはバッティングで、そこに対するこだわりやプライドがなくなったら野球をやる資格がない、くらいにまで思ってます。守備はどこをやりたいとかっていうよりも、バッティングのチャンスをもらえるんだったらどこでも守ります」
打撃練習に臨む網谷の姿は、まさに一心不乱という表現がぴったりだった。「1日に700スイングぐらいですかね」と語りながら、キャンプ終盤に入ってもまるで疲れを感じさせないのは、若さと充実感の証だろう。
「まずは支配下登録が目の前の目標。その次は、自分のスイングで、一球に対して打ち損じしないことを目標に置いています。いつでも準備はできているので、(支配下登録は)早いに越したことはないです」
2017年、シンデレラストーリーの続きが見られるかもしれない。