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育成選手が「スーパースター」候補?
DeNA網谷圭将という、底知れぬ魅力。

posted2016/12/01 07:00

 
育成選手が「スーパースター」候補?DeNA網谷圭将という、底知れぬ魅力。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

2016年、DeNAのサードは白崎、エリアン、飛雄馬、宮崎らが起用されたが不動のレギュラーではない。その競争に網谷は割って入れるか。

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日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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 アレックス・ラミレス監督が賛辞を惜しまない選手がいる。「スーパースターになるポテンシャルを持っている」とまで公言しているのだから、賛辞どころか、絶賛といっても差し支えないだろう。

 しかも、その対象が背番号100の育成選手といわれればなおさら興味がわく。

 指揮官の期待を一身に受けるのは、網谷圭将(あみや・けいしょう)。この10月に19歳になったばかりの若者である。

 奄美の秋季キャンプで声をかけると、頬のニキビさえも爽やかな網谷は言った。

「(名前を挙げてもらえることは)ありがたいですね。でも、結果を出さないといけない世界なので。その評判に見合うような選手になれるようにがんばるだけだと思ってます」

3年春の県大会で140m特大弾を放つほどの長打力。

 千葉英和高から、昨年のドラフトで育成1巡目指名を受けて、ベイスターズに入団した。高く評価されているのは、その打撃である。

 3年春の県大会で放った推定140mの特大弾で一躍ドラフト候補に名乗りを挙げた――網谷の紹介文につきまとうエピソードだ。

 だが、逆に言えばそれまではほとんど無名の選手だった。網谷がその才能を開花させたのは、2年の冬の猛練習があってこそだという。

「2年の春までは怖いものなしで打てていた。中学から高校に上がった時も『全然大丈夫だな、このままいけばプロも』なんて思っていたけど、それが浅はかだったんでしょうね。夏と新チームになってからの秋、まったく打てなくなりました」

 重点的にウェイトトレーニングをし、コーチに教えを請い、本も読んで、とにかく貪欲に時を過ごした。その結果、「違う世界が見えてきた」と網谷は振り返る。

 春の大会の特大ホームランにその成果は表れたが、夏は県大会の初戦で敗退。甲子園とは無縁のまま、3ケタの背番号とともにプロの道を歩み出した。

【次ページ】 1年目は一軍キャンプ合流5日目に、左手骨折の不運。

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