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さらばベルルスコーニ、迎える転換期。
“チャイナ・ミラン”で本田の境遇は?
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byGetty Images
posted2016/08/19 11:00
ベルルスコーニか中国投資グループかは関係なく、ピッチで結果を残すことこそがナンバー10を背負う本田の使命となる。
名門の新時代を築く背番号10として……。
30年前、富豪ベルルスコーニに買収され、空前絶後のお披露目イベントを敢行したミランは、肝心のシーズンに薔薇色の結果を出すことはなかった。
'86-'87年シーズン、ミランを率いた名将リードホルムは途中解任され、最終順位は5位に終わった。アリゴ・サッキの招聘によって無敵のミランが誕生するのは、翌シーズン以降のことだ。
2016年の夏、ミランはクラブ史の転換点を迎えた。
極東アジアの新オーナーはなおはっきりとした姿を見せず、耳をつんざくヘリコプターの爆音も、“ワルキューレの騎行”も聞こえてこない。
それでも、まったく新しいミランが、今季その一歩を踏み出す。
10番を背負う本田は、名門の新時代を開くシーズンにどんな戦いぶりを見せてくれるだろうか。