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早朝のハマスタでキャッチボール?
噂の「ドリーム・ゲート」体験記。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph bySports Graphic Number
posted2016/07/08 17:00
小さな子供が転けても芝があるので大丈夫! 家族揃って野球を通じて遊べる、まさにボールパークである。
DeNA以外のファンも、ハマスタにやって来る。
開門から最初の数分は、それぞれが思い思いに走ってみたり、人工芝を触ってみたり、写真を撮ってみたり。
しばらくすると、自然と外野フェンスに沿って放射状に二人一組の列ができて、キャッチボールが始まる。若い男性が多かったが、夫婦やカップル、母と息子で来ている組もあり、3割くらいは女性だった。たとえ捕球が上手でなくとも、後ろには青くて高いフェンスがあるので安心だ。
筒香嘉智や三浦大輔のタオルを持つ人もちらほらいる中で、ハマスタには場違いな中田翔と西川遥輝のユニフォームを着た夫婦を発見。高橋夫妻(ともに45)は、神奈川在住の日本ハムファンだという。
「インターネットでキャッチボールができることを知って、仕事が休みだったので車で1時間かけて来ました。今日は午後に横須賀で日本ハム対DeNAの二軍戦があるので、このあと行こうかと」
他球団のファンさえもウェルカムな、どこまでも開かれた球場なのである。
出勤前にワイシャツ姿でキャッチボールを。
7時30分を過ぎた頃、開門と同時に入場したグループは続々とフェンスにもたれてひと休み。出勤前のサラリーマン風の男性が増えてきて、グラウンドは40人ほどの人でひしめき合う。ワイシャツにスラックスと、完全にオフィススタイルでキャッチボールにいそしむ段下さん(44)に話を聞いた。
「この近くの船舶系の会社に勤めています。いま球場内にいる人のうち、10人くらいは私の同僚ですよ。今度、草野球チームを作る予定でして、みんな練習に励んでいるところです」
ちなみに「ドリーム・ゲート・キャッチボール」はバットの使用が禁止されているので、バッティングとノックはできません。
この日は曇り空で、7月にしては涼しくて心地良い。ふと、浜風が外野方向に吹いていることに気付いた。なるほど、ハマスタが「ホームランのよく出る球場」といわれるのも頷ける。