フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
フィギュアGPシリーズ各大会展望。
羽生はカナダとNHK杯、強豪達は?
posted2016/07/04 12:40
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
AFLO
国際スケート連盟(ISU)は6月30日、この秋のGPシリーズの各試合の出場メンバーを発表した。
GPシリーズの出場は招聘制度で、前年の世界選手権のトップ6位までがシード選手となり、12位までが2試合に出場できる。
それ以外に、前シーズンにもっとも高いスコアを出した上位24人、世界ランキング24位までの選手にも招聘される資格がある。またジュニアからは世界ジュニア選手権メダリストとジュニアGPファイナルの優勝選手らが招聘の対象となる。
宇野昌磨、浅田真央らが出場するスケートアメリカ。
初戦のスケートアメリカは、2年前と同じくシカゴ郊外で10月21日から開催される。男子シングルでは昨年2位だった宇野昌磨と、2016年世界選手権・銅メダリストの中国のボーヤン・ジンが顔を合わせることになる。どちらも現在18歳で、次の世代を担っていく若い2人の対決に焦点が当てられそうだ。
村上大介、デニス・テン、アダム・リッポンなどベテラン勢も充実した顔ぶれである。怪我で昨シーズンの世界選手権出場を逃したジェイソン・ブラウンも復帰する。
女子では、日本からは浅田真央、村上佳菜子、シニアGPデビューの16歳、三原舞依が出場する。米国女子はグレイシー・ゴールド、アシュリー・ワグナーのトップ2人が早々にこの試合で顔を揃える。またロシアのユリア・リプニツカヤ、ジュニアから上がってきたセラフィマ・サハノヴィッチらにも注目だ。
羽生結弦とP・チャンが顔を合わせるスケートカナダ。
2戦目スケートカナダは、初戦の1週間後の10月28日から、今季はトロント郊外のミシサーガで行われる。
この大会の見どころは、羽生結弦とパトリック・チャンのシーズン初となる顔合わせだろう。左足の靭帯を痛めて全治2カ月と診断された羽生だが、現在少しずつ氷上での練習を再開しているという。
チャンはボストン世界選手権でメダルを逃した後、心機一転デトロイトからバンクーバーに練習拠点を移すことを発表。GPシリーズからフルシーズンで出場が予定されている。
その他のメダリスト候補は無良崇人、中国のハン・ヤン、この春にコーチをラファエル・アルトゥニアンにかえたチェコのミハル・ブレジナなど。また世界ジュニアチャンピオン、イスラエルのダニエル・サモヒンがこの大会でシニアGPデビューする。
女子は日本からは宮原知子、本郷理華、昨シーズンこの大会でサプライズ3位入賞を果たした永井優香が派遣される。ロシアからは世界チャンピオンのエフゲニア・メドベデワ、2015年世界チャンピオンのエリザベータ・トゥクタミシェワと2人の世界チャンピオンが顔を並べ、激戦になりそうだ。アメリカからは長洲未来も出場する。