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宇佐美貴史の移籍後の命運を占う。
アウクスの監督は“超”守備的戦術。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2016/07/03 08:00
宇佐美貴史はG大阪に復帰してJ1昇格、三冠制覇を達成したが、2015年の後半からは調子を落としている。ドイツでブレイクできるか。
宇佐美の復帰はドイツ国内でも注目されている。
となると、プレシーズンや開幕からの数試合でどこまでゴールに絡めるか。宇佐美の未来を左右するのは、その点につきる。
圧倒的な数字を残していくこと。そこにこそ、宇佐美の目指す境地がある。容易ではないが、実にシンプルだ。攻撃的なポジションの選手にとって、本質的な能力が求められるのだ。
宇佐美のアウクスブルク移籍が基本合意に達したあと、ブンデスリーガを放送するCS放送局のSKYは、ホッフェンハイム時代に決めたミドルシュートの映像とともに、2012-13シーズン以来4年ぶり宇佐美がブンデスリーガに戻ってくると報じた。
こうしたニュースは契約している視聴者だけではなく、一般の人が見られるように駅の広告ビジョンでも頻繁に流されていたから、多くのドイツ人が目にしたはずだ。
日本だけでなく、ドイツでも大きな期待があり、注目されている。そして、乗り越えるべきハードルは高い。
ただ、1人の若者が再び海をわたるのだから、それくらい厳しい戦いであることもまた、楽しいものではないだろうか。