沸騰! 日本サラブ列島BACK NUMBER
宝塚記念でマリアライトが完全開花。
大事に、我慢で育てられた新女王。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2016/06/27 11:20
キタサンブラックをかわし、ドゥラメンテの追撃がギリギリ届く直前がゴール。マリアライトもだが、蛯名正義の騎乗も光った。
故障したドゥラメンテには暗雲が……。
一方、ドゥラメンテは、ゴールしたあと、手前を替えようとしたときノメるような格好になり、鞍上のミルコ・デムーロが下馬して、場内がどよめいた。
「ついてないね」と、デムーロは、検量室から調整ルームへと歩きながら言った。
「ゴールしたあと躓いた。故障したのは左前脚。骨折かどうかはわからない。レース中は問題なかった。4コーナーはいい手応えで、内を狙ったけどスペースがなかったので外に行った。直線ずっと左手前だったので、結構疲れていた」
診療所でエックス線検査を受けた結果、左前肢ハ行と診断された。
サンデーレーシングの吉田俊介代表は、今後は白紙で、予定していたフランス遠征を中止する、と語った。
1、2着馬の明暗が分かれた、57回目の春のグランプリであった。