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国際スケート連盟で22年ぶり新会長。
匿名ジャッジ廃止などルール変更も!

posted2016/06/15 07:00

 
国際スケート連盟で22年ぶり新会長。匿名ジャッジ廃止などルール変更も!<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

クロアチアのドブロブニクで行われた第56回総会と選挙の結果を知らせるISU公式サイト。写真左がチンクワンタ元会長、右がダイケマ新会長。

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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 クロアチアのドブロブニクで6月10日まで開催されていたISU(国際スケート連盟)総会で、新しい会長が選出された。

 新会長に選ばれたのは、71歳のヤン・ダイケマ氏。オランダ出身で、これまでスピードスケート部門のISU副会長を務めていた人物である。

 元会長のイタリア出身、オッタビア・チンクワンタ氏は、名誉会長に昇任することとなった。

22年間もの長きにわたって会長だったチンクワンタ氏。

 1994年から22年間ISU会長を務めてきたチンクワンタ(77歳)は、フィギュアスケートに賞金制度を導入し、GPシリーズを創設するなど、大きな改革をいくつか成功させてきた。

 その一方でソルトレイクシティ五輪のペア採点疑惑事件の対処の仕方、またこの事件がきっかけとなった新採点方式の導入などに関し、批判の声も多い。

 コーチなど内部関係者たちからは、彼の長きにわたる独裁体制がフィギュアスケートを崩壊させたという強い反発の声も聞かれてきた。

 チンクワンタ氏が批判を浴びた理由の一つは、彼がスピードスケート出身で、フィギュアスケートのことをよく理解していない、というものだった。

 だがいずれにせよ、チンクワンタ前会長がフィギュアスケートの歴史に新たな時代を築きあげたことには、誰も疑問の余地はないだろう。

 今後名誉会長としてどのくらいの影響力を持つのかはわからないが、これで1つの時代が幕を閉じたことは間違いない。

【次ページ】 最有力だったゲヤゲ・仏スケート連盟会長、敗退。

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