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リオ五輪の体操団体をシミュレート。
白井のゆかでリード、内村が決める!
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO
posted2016/06/07 10:40
最終選考会でも、ただ1人16点を超えて2位に0.8もの大差をつけてゆかで優勝した白井健三。日本最大の武器と言っても過言ではない。
あん馬、つり輪は日本にとって我慢の競技。
第2種目「あん馬」
'13年、'14年世界選手権には亀山耕平('13年15.833、'14年15.300)、'15年世界選手権には萱和磨(15.400)というスペシャリストがいたが、今回はいない。
出場メンバーは加藤、山室、内村を予想する。加藤と山室は今年になってDスコアを6.4に上げており、あわよくば15点台に迫る得点を期待したい。
内村は、ロンドン五輪ではあん馬が鬼門となってしまったが、このところは安定している。平常心で15点台を出したい。
第3種目「つり輪」
スペシャリスト山室の代表復帰を最大限に生かしたい種目だ。つり輪はミスの出にくい種目と言われており、実力がそのまま反映されやすい。この種目の3番手として演技するであろう山室には、今後の強化で確実に15.500以上を見込めるように期待したい。
あまり語られていないが、内村もつり輪の力技に関しては強いこだわりを持っている。内村には15点台前半を見込める。
残り1人はともに自身の名のつく技をつり輪で持っている田中あるいは加藤。
この種目は中国が得意としている。差を縮められるのは織り込み済みだが、その追い上げを最小限にとどめたい。
第4種目「跳馬」
山室が入ったことで、左足首に不安を残す加藤の出場を回避できそうだ。
山室はロンドン五輪のこの種目で行なった「ロペス」で左足甲を骨折し、残り種目を欠場した。今回は全日本種目別決勝で「ロペス」(Dスコア6.0)に成功し、五輪切符をつかみ取った。リオでも安定した実施が望まれる。
続くのは「シライ/キムヒフン」(Dスコア6・0)の白井。そして、Dスコア6.2の「リ・シャオペン」を持つ内村が控える。
予想得点は3人とも15.500前後。この種目は、中国や5月の欧州選手権を制したロシアも力が拮抗しており、ここでは差はつかないだろう。