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「3連覇するまで髭は剃らない」!?
独走ホークスの最強守護神サファテ。

posted2016/06/08 07:00

 
「3連覇するまで髭は剃らない」!?独走ホークスの最強守護神サファテ。<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

193cmの長身から繰り出される豪速球が武器だ。昨季は連続イニング奪三振のNPB記録を43まで更新している。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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Hideki Sugiyama

 史上最強助っ人クローザーとして名実ともにテッペンへ。

 来日6年目のホークスのデニス・サファテが猛スピードでそこへ近づいている。

 昨年5月4日に通算100セーブを達成した際に「クルーン(元横浜、巨人)のもつ外国人投手セーブ記録を抜きたい思いがある」と明言。それからわずか1年と少しの期間で、今年5月31日のドラゴンズ戦で通算150セーブへと到達した。

 クルーンの記録は177セーブ。サファテは今年も記録達成直後の取材の中で「素晴らしい記録だと思います。だけど1つの区切りであって、今のボクの目標はあくまでクルーンの数字だから」と変わらぬ姿勢を貫き、涼しい表情でクールに決めた。

日本で3球団目となるホークスで活きた。

 最強軍団ホークスの守護神として君臨する。「チームが強いから、ボクの登板する機会も多くなる」と笑うが、逆説的に言えば、サファテがいるからホークスは強い。

 '11年に来日し、最初に入団したのはカープだった。1年目は35セーブ、防御率1.34の成績を残した。だが、シーズン終盤に故障で離脱し、それに伴ってチームも失速したことで、首脳陣から十分な信頼を得られなかった。2年目は2勝5敗9セーブ、防御率2.90と不本意な成績でカープを退団。'13年の1年間はライオンズで9勝1敗10セーブ、防御率1.87と上々の成績も、中継ぎか抑えか役割がはっきりとしなかった。

 そのオフだった。抑え不在が響き2年間優勝から遠ざかっていたホークスからのオファーに日本3球団目となる移籍を決断。サファテがクローザーに収まったホークスの戦いぶりは一気に改善され、以後2年連続日本一を達成し、今季も目下パ・リーグを独走中である。

【次ページ】 「不安なくマウンドに上がれる」

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#デニス・サファテ
#福岡ソフトバンクホークス

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