猛牛のささやきBACK NUMBER
難病から復帰したオリ・安達了一。
いなくなってわかったその重要性。
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2016/04/19 10:40
決して派手な選手ではないが、オリックスは安達了一の存在の重要性に改めて気づいたことだろう。
安達の復帰以降、4勝2敗とチームは上向き。
安達にとっては今季初勝利。
「やっぱり勝つのは嬉しいですね」
ようやく心からの笑顔が見られた。
まだチームは4勝10敗の最下位と苦しい状況に違いはなかったが、「今は楽しんでやっています」と言った。
「入院して、いろいろなことがわかったんで、感謝しながらやっています。家族だったり、ファンだったり、いろいろな人に支えられて野球ができる。それがわかった入院だったから、逆によかったと思いますね」
そこからチームは3連勝。15日は大事をとって休養したが、16、17日は再びフル出場した。安達が復帰して以降、チームは4勝2敗と上向きだ。
体の発するサインに慎重に耳を傾けながら、今日も安達はグラウンドに立てる喜びを噛みしめる。