2016年のプロ野球界は、野球賭博問題の拡大や、選手たちが高校野球の結果でお金をやり取りしていたことなど「野球とカネ」にまつわるニュースが次々と明らかになって、華やいだムードとは程遠い開幕になってしまった。果たしてプロ野球の人気はどうなっていくのか。それはまず、開幕から最初の1週間、開幕の3連戦と、その次の、2つ目のウィークデーのカードでどれだけ観客を集めるかが注目されるポイントだった。

　結果は、いささか驚くべきものとなった。座席の稼働率から見たとき、セ・リーグ、パ・リーグ、両方とも昨年の数字を上回ったのである。昨年は、観客数が実数発表となった'05年以降、両リーグとも1試合平均で史上最多を記録していた。この史上最多のシーズンの開幕1週間より、今年のほうが観客を集めたのである。