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ロシアでは常飲、米国では販売禁止。
シャラポワの薬「メルドニウム」って?
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byAFLO
posted2016/03/11 10:40
会見では自分の責任を認め、復帰の意欲を語ったシャラポワ。ロシアの薬物問題はしばらく続きそうだ。
テニス連盟の処分はひとまず評価できる。今後は?
今回の問題に関し、ITFが国際陸連のように隠蔽工作をせず、きちんと処分を下す姿勢を見せたことは評価できる。しかし今回の問題を3月2日にシャラポワに通達したにもかかわらず、組織としての公式発表を控え、シャラポワの会見後に声明を発表したことには疑問符をつけざるをえない。広告価値の高いシャラポワのイメージを守りたいという意識が働いたのだろうか。
シャラポワには12日以降、暫定の資格停止処分が下されるが、ITFは「処分の期間などについては未定」と話している。治療目的で、故意ではないことが証明されれば警告で3~9カ月、そうでなければ1~2年程度になるだろう。
昨今のロシアを中心にしたドーピング問題を受けて、世間の目は厳しくなっている。彼らが下す処分はイコールITFのドーピング問題に対する方針になるのだろうか。興味深く見守りたい。