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浦和が優勝するために必要なこと。
阿部勇樹、キャプテン5年目の思い。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byAtsushi Kondo
posted2016/03/03 18:00
'10年にイングランドのレスターへ移籍、'12年にレッズに復帰し、キャプテンマークを巻いて5年目になる。
選手とサポーターの気持ちがバラバラだった。
「あの時は、別にサポーターに対して怒ってたわけじゃないんです。あの時点でチーム、選手とサポーターの気持ちがバラバラ、このままじゃ本当にヤバいなって」
「優勝するためには、浦和に関わる人が同じ方向を向いていかないとダメなんだ、僕はそう信じていますから」
穏やかだが、はっきりと確信に満ちた表情で阿部はチームへの溢れる思いを語る。
その詳細は是非、記事でご確認いただきたいが、話はさらに、元日の天皇杯での敗戦、キャンプ、そして今シーズンへと向かった。
「ショックを引きずっていても時間がもったいない」
「例年だと、長い休みの後に自主トレをやってキャンプが始まります。そのキャンプの始まりで、一度筋肉痛になるんです。今年は天皇杯で決勝まで行って、2週間ほど休んだ後、新シーズンのキャンプがあっという間に始まったので、そういう筋肉痛がないんです。いつもと肉体の反応がちょっと違うので、そこは気をつけなきゃいけないなと思ってます」
――1月1日にあんな思いをして、翌日からゆっくり休めるものですか?
「もちろん休めないですよ(笑)! あんな風に負けた悔しさを残しながら、いきなりサッカーのことを忘れてゆっくりする……、それは無理な話です。まあ、でも……、勝つためには何が足りなかったのか、について深く考えたりはするけれど、負けのショックを引きずっていても時間がもったいない。早く受け入れて整理して、向かうべき方へ進んでいった方が、いい。俺はそういう風に考える人間なんです」